心理的安全性アンバサダー認定ワークショップを修了された「なる」ことフリーのWebディレクターの加藤成美さんに受講後のインタビューに答えてもらいました。
6日間の心理的安全性アンバサダー認定ワークショップ、お疲れ様でした。
ありがとうございます。とても楽しく受講できました。
それでは、今回このワークショップを受講されたきっかけをお聞かせいただけますでしょうか?
はい。このワークショップ自体を知ったのは、あーささんのFB投稿で知りました。
そこで、以前に参画したプロジェクトの雰囲気があまり良くなかったので、もっと良くしたいと思いながら、提案をしようとしてもなかなか難しかったので、今後もしこういうことがあったら、もっと雰囲気を良くしていきたいと思って受講をしました。
そうなのですね。きっかけの中に受講目的もあったように思いますが、もう少し以前参画されていたプロジェクトについてお話いただけますか?
そうですね。数年前のプロジェクトで、その中でアイデア出しをやっていたのですが、いろいろ良いアイデアが出ていたのですが、そのプロジェクトの中で力のある方の一声で今まで決まりかけていた案が覆ることがありました。また、私が外部のパートナーなので、それはこちらでやるとか、途中で話を遮られたり、フラットな関係でのアイデア出しなのに評価されてしまったり、良い人たちなのですが、どうしても細かい部分で雰囲気が良くない感じになることがありました。
そういう雰囲気ですと参加者の多くはどうせ発言しても…、といった気持ちになりやすいですよね
そうですね。そういう感じですね。
その一部の方たちはフラットにやっている、と思い込んでいるとかは?
そういう意識はなさそうです。他の方の意見を汲んでいこうという意識が高いわけでもないけれど、悪気もないという感じですね。チームで話すとこういうコミュニケーションなので、すごく伝えにくかったですね。1対1だと寄り添ってくれることもあるので、コミュニケーションの形が建設的になるんですけど、人数が多い会議だと1対1で会話した建設的な肯定的なコミュニケーションではなく、なぜか先ほどお話ししたようなコミュニケーションになってしまいがちでした。
そうですか。数年前のプロジェクトとは言え、心理的安全性が低い状況を経験されたのですね。
話を変えますが、今回のワークショップを受講する上でそのプロセスやスケジュールなどでハードルなどありましたでしょうか?
火・木・土曜日は参加しやすかったですね。テーマ自体は耳にはしていたので、安心感はありました。受講前は、どう活かしていったら良いかなと思ったことはありました。
そうなのですね。何か活かすことができましたか?
せっかくなので、今のプロジェクトで、心理的安全性を学んでるんだよねということを、同世代のメンバーに話してみました。すると「これ絶対やったほうがいいっすよ」という声もあり、20代、30代のメンバー4人とのミーティングではファーストステップとしてできるよね、ということになりました。どう活用しようか不安でしたが、共感してくれる人がいることがわかり、またメンバー間で実践してみたことで、まずは共感してくれるメンバーの中で広めていきたいと思います。
そうですね。共感できるメンバーとまずはじめていれば、「あの人たちなんか雰囲気いいな」ってまわりが気づくタイミングがあるかもしれませんね。
少し聞いてしまいましたが、数年前の別プロジェクトでの問題意識から、心理的安全性を活用しようと思われたわけですが、その他受講後の変化というか効果やメリットはありましたでしょうか?
今のプロジェクトの中においては、先ほど挙げた話も効果の1つです。課題意識はあったけれども、受講しなければ体験を共有することはできなかったので良かったです。そういうメンバーと共有できて、体感できた、それは、体感できたからこそ、会話もできるようになったと思います。
あと、私自身のコミュニケーションについても考えるようになり、いつものコミュニケーションを丁寧にするようになりました。自分自身のコミュニケーションにフォーカスし、振り返ることで、できるようになったことだと思います。
また、プロジェクトの先にクライアント様がいらっしゃいます。そのクライアント様とお話をするときも、もちろんもともと大事にはしていたのですが、打ち合わせ時のコミュニケーションも、リレーション構築の面でも常に心理的安全性をつくるように意識するようになりました。
すばらしいですね。実際にクライアント様とのコミュニケーションで特に意識されていることは何ですか?
そうですね。まずは肯定することですね。何か一緒にやろうと依頼があった時に、仮にクライアント様が不慣れで「もっとこうしたほうがいいんじゃないか」と思う時、以前は「これ改善したほうがいいんじゃないですか?」とすぐ言ってしまっていました。しかし、「これってどんな理由からですか?」と相手の立場に立った第一声を心がけたり、対峙するのではなく横並びのイメージで進めるなど意識が変わりましたね。
専門家ですとどうしてもリテラシーがお客様より高いことがあるじゃないですか。でも、お客さんはもちろん業務をしっているわけでいいアイディアだったり、困っているポイントだったりをお持ちなのですよね。それを聞かれてすぐに「いや、◯◯ですね」って答えてしまうと、本当のニーズやアイデアを引き出せなかったりするんですよね。
本当にそうですね~。それはとてもプラスになっていることだなと思います。お客様とも心理的安全性がより深まっている感じがして、打ち合わせの場でも横展開というか拡げることができるんだなと思いました。クライアント様にものびのびとアイディアを出してもらえる関係性構築は、新しい目標ですね。
ひょっとすると、これまでは、自分が良かれと思って投げかけていた言葉が、相手を萎縮させるようなものだったり、コンプレックスを与えたりしていたかもしれないですね。それを見直せるようになりました。
いや~、本当に良いお話ですね。
それでは少しワークショップのお話ができればと思います。今回受講された中で、印象に残っているシーンやワークはありますか?
「小さなお悩み相談室」ですかね。2人ペアで相談をし合うエクササイズですね。パートナーのかっしーさんお話しした時に、いろんな話をしてくれて、いろんな可能性を感じたワークだったんですよね。単に業務的な話をするときも利用できるなと思いました。お悩み相談で課題解決もできたし、この人とだと別の打ち手も打てるなって、相手に可能性を見いだせるワークは本当に印象的でした。
解決策があったからというより、集中して親身に聞いてくれているとか、一緒にやっていこうというスタンスや、任せられるなという姿勢がいいなと思いました。
かっしーさんすごいな~。実は、とももインタビューでかっしーさんの話をしていて、ペアになる人みんなに良い影響を与えてくれてますね。
そうなんですよね。雰囲気とか安心感があるなーと。
こうなったら、ずっとかっしーさんに参加してもらいましょうかね(笑)。
それでは、心理的アンバサダーなられた訳ですが、今後の目標やビジョンについてお聞かせいただけますでしょうか?
先ほどお話しした所とは別のプロジェクトで、今はお仕事させていただいているのですが、まずは、そこで貢献したいですね。自分と歳が近いメンバーがいるので、コミュニケーションするときにみんなが保険をかけずに、のびのびと肯定しあえる空気を作ることが最初の目標です。また、今、関わらせていただいているクライアント様とのコミュニケーションを良い方向に持っていくことも自分自身のミッションだと感じているので、それも目標ですね。
何かを教えるというよりも、そういった関わり方で、もっと新しいことにチャレンジできるんじゃないかなって思っています。
良いですね。今のプロジェクト以外で、個人として目標は何かありますか?
そうですね。普段のコミュニケーションをここで学んだことをベースに構築したいなと思いますね。ちゃんと相手を受け入れて肯定するとか、リアクションするとか。そういうのが目標ですね。
最後になりますが、この心理的安全性アンバサダー認定ワークショップをどんな方におすすめしたいですか?
そうですね。数年前のプロジェクトでお世話になった皆さんですかね(笑)。冗談はさておき、組織の中で経験がある人とかですかね。
実は、私の母校の社会科の先生が高校2年生の生涯学習を担当していらっしゃいます。生徒に対して生き方をどう表現しようかとか、言語化の難しさやフィールドワークの進め方、その中でのコミュニケーションの難しさも感じていらっしゃいます。教師というよりは、一人の大人として、今を生きる高校生にどのように伝えるといいのか、すごく悩まれていたので、その先生に知らせたいなと思いますね。
そうなんですよね。この手のことって言葉で伝えようとしても難しいんですよね。
そうですね。経験とか体験が言葉を凌駕する感じはあるんですよね。説明じゃないんですよね…。
今の高校生ってそういう授業があるんですね。深いし、言葉だけでは伝えていくのは難しいですよね。確かにワークを通じた体験で気づきを与えていく、というのは良いですね。ぜひ、お伝えください。
はい、そうします。
今回は、以前のプロジェクトでの経験や今の草の根的な実践など、貴重なお話をシェアいただきありがとうございました。今後共ぜひ、心理的安全性アンバサダーコミュニティでシェアいただければと思います。
こちらこそ、ありがとうございました。よろしくお願いいたします。